今まで、誰も教えてくれなかった インテリアデザインのノウハウ |
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< 第3章 インテリアデザイン・プランニング編 > 10◆コンセプトについて 2前者のように、お店のハッキリしたイメージがあるクライアントの場合は、 それまで多くの店舗を手がけていて、お店作りはかなりの経験があるはずです。 まず、このようなクライアントの場合は、デザインの打ち合わせの段階で、 店舗作りの方向性は、ある程度定まっている場合が多いので、コンセプトを決めるのに、 そんなに時間はかからないはずです。 つまり、クライアント側には、具体的な店舗のイメージがすでにある場合が多いのです。 例えば、 ・ 今回の出店では、20才台の女性が遊び感覚で着られる、 カジュアル・ファションの店舗 ・ イタリアから商品を直輸入して、ファションのトレンドを先取りした品揃えとするお店 ・ 出店は若者の多い原宿か渋谷に予定 おおまかに、この3つの要望が出てきたとします。 であれば、コンセプトとしては、 ・ 20才台の女性をターゲットにした、カジュアル・ファション店 ・ イタリアからの直輸入である事を、大きく打ち出した店作り ・ リーズナブルな価格で、気軽な気持ちで買える店作り こんなコンセプトでもいいのです。 この3つのコンセプトは、あくまで、わたしが想定した一例です。 後はこれを元にして、クライアントとの打ち合わせで、改めてコンセプトを 練り直せばいいのです。 そして、お互いに確認しておけば、デザインを進めやすくなります。 何よりも、クライアントが考えている店舗のイメージから、 かけ離れたデザインにはなりません。 たくさんの項目を挙げてしまうと、お店の方向性がぼやけてしまい、本来のコンセプトの ネライから外れてしまいます。端的なわかりやすい言葉で表すのがベストです。 次に後者の、お店作りが初めてだったり、経験が少ないクライアントの場合は、 具体的な店舗のイメージがない場合が多いものです。 多くの場合、 「今度、家族向けのレストランを出店したいので、そのデザインを依頼したい。」 このように、具体的な店舗の業種は決まっていますが、明確な店舗イメージが、 まだ決定していない場合が多いものです。 こんな時は、クライアントと時間をかけて、よく打ち合わせをしながら ターゲットとする客層や、来店されるお客様に出す料理の内容を確認しながら、 あなたなりにコンセプトを作ってみることです。 例えば、上記の家族向けのレストランならば、コンセプトとして、 ・ 一般のファミリーレストランとは違った、味にこだわるファミリー層をターゲットに した店舗 ・ 郊外型レストランとも違った和洋折衷のインテリアで差別化をはかる。 こんな簡単なコンセプトを、あなたの方からクライアントに提案して、 店舗のイメージを大まかに掴んでもらう事を心がけてみてはどうでしょう。 当然、打ち合わせの過程でコンセプトが変わる事があるでしょうが、最初にじっくり、 コンセプトを固めておけば、クライアント自身もあれこれ、迷うことも少なくなるはずです。 → 次へ |
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