今まで、誰も教えてくれなかった インテリアデザインのノウハウ

< 第3章 インテリアデザイン・プランニング編 > 7


◆クライアントは神様? 2



もし、あなたが自分の家を建てる場合の事を考えてみてください。
そうなると、いろいろ考えるはずです。


・20帖くらいの広くて明るいリビングにしたい。
・家中にお気に入りの、輸入家具を揃えたい。
・機能的で使いやすい、最新のシステムキッチンの台所にしたい。
・夜景の見える、ゆったりしたバスルームがほしい。
・子供達が遊べるくらいの大きなテラスがほしい。


最初は、どんどん夢も膨らみます。あれもこれもと、思ってしまいます。

でも、その願望を全てかなえようとしたら、どうなってしまうでしょう。


・ 敷地が狭くて、とても無理なのがわかるでしょう。
・ コストがかかりすぎて、予算オーバーになるかもしれません。
・ 奥さんと意見が対立するかもしれません。
・ 家族みんなの意見が、まとまらないかもしれません。


きっと、あなたの願望と現実との間に、大きなギャップに気ずくに違いありません。
家族とも、いろいろ相談しなければなりません。
問題を1つずつ、クリヤしてやっと、あなたの家が現実のものとなるわけです。


これは、商業施設の店舗の場合も同じです。

つまり、クライアントは出店するからには、出来うる限りのものを、
お店の中に取り入れたい。

だから、さまざまな要望が出てくるわけです。
今計画している、お店の面積や、様々な制約をあまり考えないで、要望されるのです。

これは、クライアントがお店の完成後に、実際に運営して、
利益を上げていかなければならない事を、考えると当然です。
けっして、クライアントのわがままではないのです。ごくごく普通の事です。

しかし、実際にクライアントの要望を、全て満たそうとすると
無理なところが、必ず出てきます。


先の住宅例でもわかるように、出来る、出来ないを選択して、
デザインを進めないとうまくいきません。


4トントラックに6トン分の荷物を載せようとしたら、どうでしょう?

どだい無理な相談です。

デザイナーである私達は、クライアントからの様々な要望を聞きながら、
それが本当に実現可能なのかどうか、
仮に実現可能でも、それで本当にいいお店になるかどうかを、常に考えながら、
デザインすべきなのです。


当然、これにはクライアントとの打ち合わせによって、
1つ1つ了解をいただかなくてはなりません。
デザイナーだけの考えでデザインを、全て決定するわけにはいきません。




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第3章→  クライアントの要望施工現場のチェックプラスからマイナスに考えるクライアントは神様?
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