今まで、誰も教えてくれなかった インテリアデザインのノウハウ |
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< 第4章 インテリアデザイン・プレゼンテーション編 > 4◆店舗作りが初めてのクライアント 2クライアントから明確な金額の提示があれば、デザインする時も、 ある程度の見通しがたちます。 けっして、最初に予算を尋ねるのは、失礼ではありません。 だって、お互いの時間の無駄が無くなるのですから。 また、あなたの今までの経験からの大まかな予算や、会社での施工実績と予算を 資料として、クライアントに提供するのも、ひとつの方法です。 それまで、竣工した店舗の写真をいくつか見てもらいながら、 それぞれのケースで、だいたいの工事金額を、わかりやすく説明していけば クライアントも、おおまかな金額が、把握できるようになるはずです。 いずれにしても、3千万円の予算しかないのに、4千万円もするデザインを プレゼしても意味がありません。 なるべく、実現可能なプランでプレゼすべきです。 確かに実施図面を全て書いてからでないと、正確な予算を出すことは出来ませんが、 大幅な予算オーバーによる、デザインの変更、プレゼのやり直しは かなり少なくなるはずです。 そして、 予算と同時にクライアントの不安は、
初めてのお店ですから、夢もふくらみます。 雑誌を見たり、熱心に他のお店を、何件も見学される場合もあります。 そうすると、どうなると思います? どれもこれも目移りして、みんな良く思えてくるわけです。 客席は、あのお店のイメージ、厨房はあそこの有名メーカーの機材を入れて、 お店の入り口は雑誌に載っていたあのデザインで、看板(サイン)は インターネットで見つけた、よく目立つあれで、家具は・・・・・・・・。 もう目一杯。要望だらけになってしまいます。(この気持ち、わからないでは ありませんが。) しかし、この要望通りにデザインしたらどうなるでしょう。 想像できますね。 きっと、いいデザインのお店には、程遠くなってしまいます。 第一、予算が完全にオーバーするのが目に見えています。 こんな時は、お店の方向性をクライアントにわかりやすくプレゼするのがいいのです。 つまり、最初にお店のコンセプトを、しっかり固めてしまうのです。 例えば、東京近郊のビルの一階にフランス料理を、出店する場合を想定してみましょう。 (そのビルとロケーションを確認している事を前提とします。) ********************************** <お店のファサードのデザイン> 都心で出店する場合は、競合店、ロケーション(周りの環境)の上から、ある程度お店の 存在を目立たせる必要がある。 しかし、東京近郊の場合は、ロケーションと、マッチしたもので、あまり店の個性を 主張しすぎないようにして、気軽に来店できるようにする。 <客層> フランス料理なので、子供連れは少なく、カップルや夫婦二人だけ、 女友達の来店が多いのではないか。 あるいは、8〜10人程度のグループでの会食の客層を、開拓できる可能性がある。 <インテリアのデザイン> 想定している客層から考えても、少し高級感があり落ち着いた雰囲気のある デザインが必要。 また、一般客とは別に、グループでの会食も想定して、個室を設置する。 個室は可動間仕切りによって、2〜4人にも対応できるようにプランする。 <客単価> 一般レストランと高級フランス料理の中間の価格を設定。 個室利用者に対しては、サービス料金、あるいは特別料金によって、 客単価を別に設定する。 ********************************** これは、あくまでわたしの想定で考えたものですし、この他にも いろんな考え方があるはずです。 → 次へ |
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