今まで、誰も教えてくれなかった インテリアデザインのノウハウ

< 第4章 インテリアデザイン・プレゼンテーション編 > 9


◆店舗作りが手探り段階のクライアント 4



インテリアデザイナーは、クライアントの扱う商品に関しての協力は、
なかなか出来ませんが、インテリアに関してはプロです。

クライアントとコミュニケーションの機会を、多く作って、


・ どんな客層をターゲットにしているのか。
・ 価格帯はどのくらいを想定しているのか。
・ どんな商品の売り方を、考えているのか。


その他、デザインするにあたっての、参考にすべきことを、
もっと聞き出しておくべきだったのです。
それを元にして、デザインを提案すれば、的外れなデザインにはなりません。


わたしは何も、あなたにマーケッティングの勉強をしてください。
そう言っているのではありません。

クライアントから、聞き出してくださいと、言っているのです。
つまり、迷いが何であるかを、よく理解する事です。

それが、クライアントの本当の要望なのですから。
その後からが、デザインの始まりです。

クライアントから聞き出した、


本当の要望(=迷い)を解決するようなアイデアのあるデザインを、
プレゼンテ−ションしてみる。これが必要なのです。


もちろん、全てが、クライアントの満足できる提案は不可能でしょう。
クライアントにとっては、役に立たない方法かもしれません。

しかし、


「なるほど、こんなデザインのやり方もあるなあ。」
「なるほど、こうすれば、来店客に喜んでもらえるかもなあ。」と、


うなずいてもらえる事が、きっと出てくるはずです。

「なるほど」が、

多く出てくるようになれば、クライアントの迷いは、確実に少なくなってくます。
プレゼに対してもOKが、出る可能性が高くなります。

後は、パースやラフスケッチ、図面でもって、クライアントに店舗のイメージを、
出来るだけわかりやすく伝えていくことです。

こんなプレゼンテーションをすれば、大きくデザインやレイアウトが変更になることは
少なくなってきます。たとえ変更があったとしても、わずかな変更で済むはずです。
その分、デザインの質を上げるための時間が、十分出来てくるはずです。

なにが迷いなのか、わかれば解決するのはそんなに、むずかしい事ではありません。
病気の原因がわかって初めて、適切な治療を行なったり薬を使う事が出来ます。
それと同じ事ですね。


だから、あなたなりのアイデアで、迷いを解決するためのデザインを提案してください。

きっと、クライアントは、あなたに感謝してくれるでしょう。

クライアントの要望(実は迷い)を、ただ、うのみにしてデザインしても
感謝なんかしてくれません。
クライアントの言いなりになって、デザインをすぐ変えてしまってはいけません。

わたしは、この事があってからは、


インテリアデザインは、クライアントとデザイナーの共同作業


と、考えを改める事にしました。

クライアントからの協力がなければ、いいデザインは決して出来ません。
こちらの思いが伝われば、クライアントも協力を惜しまないはずです。

コミュニケーションが不十分なデザインは、デザイナーのひとりよがりで、
クライアントを納得させることは出来ないのです。




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第4章→  クライアントのタイプを見きわめよう初めてのクライアント手探り段階のクライアント経験豊富なクライアント
クライアントには考えさせるな企画型のプレゼンテーション

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